シンポジウム詳細

次世代の科学技術を担う金属錯体の光機能

日程
2013年9月11日(水)13:20-15:40
タイトル
「次世代の科学技術を担う金属錯体の光機能」
オーガナイザー
長谷川 靖哉(北海道大学)
趣旨
有機配位子と金属イオンで構成される「金属錯体」は錯体固有の光機能(光触媒機能、発光機能、光誘起電子移動機能、センシング機能)を示すことから近年注目を集めている。この金属錯体は精密な分子合成によって錯体構造を自由に設計できる点に特徴がある。この光機能の基盤となる「金属錯体の光化学」は歴史の深い研究分野であり、その学術研究進展が現代の科学技術進展および応用研究のベースとなっている。本シンボジウムでは、金属錯体の光化学の歴史を尊重し、最先端の科学技術分野における錯体化学の進展について紹介する。
プログラム
13:20-13:25 開会挨拶 長谷川 靖哉(北海道大学)
「はじめに」
13:25-13:50 招待講演 座長:喜多村 昇(北海道大学)
徳丸 克己(産業総合研究所)
「光と金属錯体:研究と開発のあゆみ」
13:50-14:15 招待講演 座長:石谷 治(東京工業大学)
井上 晴夫(首都大東京)
「金属錯体による光エネルギーの化学変換」
14:15-14:40 招待講演 座長:野崎 浩一(富山大学)
瀬川 浩司(東京大学)
「重金属錯体のST遷移を利用する広帯域色素増感太陽電池」
14:40-05:05 招待講演 座長:長谷川 美貴(青山学院大学)
加藤 昌子(北海道大学)
「発光性クロミック金属錯体の最前線」
15:05-15:30 招待講演 座長:民秋 均(立命館大学)
飛田 成史(群馬大学)
「発光性金属錯体の生命科学分野への展開」
15:30-15:35 閉会挨拶 石田 斉(北里大学)
「まとめ」

光機能性ナノ生体材料の創製と界面光化学 〜次世代医療診断・バイオ計測技術を目指して〜

日程
2013年9月11日(水)16:00-18:20
タイトル
「光機能性ナノ生体材料の創製と界面光化学 〜次世代医療診断・バイオ計測技術を目指して〜」
オーガナイザー
多賀谷 基博 (長岡技術科学大学)
本塚 智(岐阜工業高等専門学校)
趣旨
光機能生体材料の創製や生体組織の光計測などのバイオ分野とフォトニクス分野の融合領域研究が注目されている。特に、微小な細胞を可視化・計測する技術は、今後の医療・バイオ分野の進展において不可欠である。そのため、体内における材料と生体分子の界面光化学現象を理解し、制御・応用することが重要となる。本シンポジウムでは、ナノ・バイオ材料の光機能プロセスの現象解明を鋭意推進している研究者等が中心となって、ナノ・バイオ分野と光化学分野が融合した新原理・新領域の創出研究について討論する。特に、日本国における安全・安心な次世代医療のための光化学の基礎から応用研究までを俯瞰し、融合技術(生体組織光増感剤、薬物動態検査薬、生体分子光計測など)の可能性を探る。
プログラム
16:00-16:05 開会挨拶 多賀谷 基博(長岡技術科学大学)
ナノ・バイオ界面光化学現象
座長:和田 裕之(東京工業大学)
16:05-16:35 特別招待講演 野坂 芳雄(長岡技術科学大学)
「酸化チタン光触媒表面での生体関連分子の吸着と分解挙動」
座長:本塚 智(岐阜工業高等専門学校)
16:35-17:00 招待講演1 林 智弘(東京工業大学)
「走査型プローブ顕微鏡・近接場光を利用したバイオ界面の解析」
17:00-17:20 招待講演2 吉川 元起(物質・材料研究機構)
「ナノメカニカル膜型表面応力センサー(MSS) 〜光重合反応のその場観測への応用〜」
ナノ・バイオ光機能性材料
座長:多賀谷 基博(長岡技術科学大学)
17:20-17:45 招待講演3 和田 裕之(東京工業大学)
「液中レーザーアブレーションで作製した蛍光ナノ粒子の光学特性とバイオ応用」
17:45-18:05 招待講演4 神 哲郎(産業総合技術研究所)
「希土類蛍光体の新展開 〜ドラッグデリバリーシステム(DDS)の機能と用法〜」
18:05-18:20 若手講演 柴 弘太(物質・材料研究機構)
「生体応用を目指した光機能性ナノ粒子の合成」

Recent advancements in photochemistry and spectroscopy related to biology

日程
9月12日(木)8:40-11:00
タイトル
「Recent advancements in photochemistry and spectroscopy related to biology」
オーガナイザー
熊崎 茂一(京都大学)
趣旨
There are many biological phenomena in which photochemistry and photophysics are deeply relevant. Well known examples are photosynthesis, light-sensing, photo-induced damages and protection against such damages etc. Some of them are remarkably efficient and realized by a fine-tuned structure at a molecular level based on natural chromophores and surrounding proteins. They have been a textbook for synthesis-oriented photochemist to mimic the photochemical functions. They have also been a test-bed for manipulating the natural photochemical reaction into more convenient reactions for human society.

Biological photochemical reaction is not the only overlap between biology and photochemistry. Nowadays, many microscopic techniques, especially laser scanning confocal fluorescence microscopy, are indispensable tools for molecular biology to sense expression, localization, diffusion, and interactions of biological molecules. Tremendous progress has been made in various aspects of optical microscopy in recent years (superresolution, parallel image acquisition, many spectroscopic methods to be integrated in microscopy) and many of them are extensively used for a wide range of medical applications and biological studies. Such microscopic techniques are naturally useful for studies on photochemistry at interfaces and heterogeneous structures. Not only fluorescent molecules but also non-fluorescent molecules can be studied by vibration-sensitive optical spectroscopy including Raman scattering and infrared absorption spectroscopy with different selection rules. This simple physicochemical principle is now widely used in analysis of cells and proteins.

Given the above background, this symposium is planned to stimulate an interdisciplinary discussion between photochemistry, spectroscopy and biology. New spectroscopic and microscopic techniques applicable to single photosynthetic molecules, membrane proteins, cells and macroscopic objects will be introduced through studies on suitable biological problems.
プログラム
座長:中田 宗隆(東京農工大学)
8:40- 9:07 熊崎 茂一(京都大学)
"Time-lapse observation of cellular differentiation by spectral imaging with near infrared pulsed and continuous wave laser excitation modes"
座長:熊崎 茂一(京都大学)
9:07- 9:34 中田 宗隆(東京農工大学)
"Delayed fluorescence spectra of intact leaves photoexcited by sunlight measured with a multichannel Fourier-transform chemiluminescence spectrometer"
9:34- 10:01 VACHA Martin(東京工業大学)
"Novel single-molecule techniques for the study of structure and function oflight-harvesting complexes of green photosynthetic bacteria"
10:06-10:33 LIAU Ian(National Chiao Tung University)
"Spectro-microscopy Assessment of Zebrafish Models of Human Cardiovascular Diseases"
10:33-11:00 古谷 祐詞(分子科学研究所)
"Water Molecules and Ions in Membrane Proteins Studied by FTIR Spectroscopy"

輝く若手研究者たち〜分子光化学の進化を目指して〜

日程
2013年9月13日(金)9:40-11:40
タイトル
「輝く若手研究者たち〜分子光化学の進化を目指して〜」
オーガナイザー
山田 容子(奈良先端科学技術大学院大学)
趣旨
男女共同参画推進企画第3弾として、若手研究者の活躍促進と男女共同参画推進を目的としたシンポジウムの開催を行う。新進気鋭の若手研究者により、光と分子の相互作用に基づく物質変換、構造制御、新規測定法の開発など、光化学全般からホットは話題を提供していただき、講演と活発な議論により交流を深める。終了後はシンポジウムの参加者を中心にビュッフェ形式で昼食をとりながら気軽に話のできる交流会を行う。
プログラム
座長:増尾 貞弘(関西学院大学)
9:40-10:00 招待講演 小阪田 泰子(京都大学)
「X線照射によって発光するナノプローブ」
10:00-10:20 招待講演 石橋 千英(愛媛大学)
「単一微結晶を対象とした顕微過渡吸収分光計測」
10:20-10:40 招待講演 作田 絵里(北海道大学)
「アリールホウ素化合物を利用した新規二酸化炭素光還元反応の構築に向けて」
座長:山田 容子(奈良先端科学技術大学院大学)
10:40-11:00 招待講演 湯浅 順平(奈良先端科学技術大学院大学)
「段階的複合体形成を利用した新規蛍光プローブの開発」
11:00-11:20 招待講演 波多野さや佳(広島大学)
「架橋型イミダゾール二量体のフォトクロミック挙動」
11:20-11:40 招待講演 東口 顕士(京都大学)
「ジアリールエテン超分子構造体の光誘起形態変化」

ソーラー燃料生成を実現する人工光合成系創製のための光化学の挑戦

日程
2013年9月13日(金)12:40-15:00
タイトル
「ソーラー燃料生成を実現する人工光合成系創製のための光化学の挑戦」
オーガナイザー
天尾 豊(大阪市立大学・JSTさきがけ)
趣旨
植物や藻類に見られる光合成反応は水と二酸化炭素を原料とし、太陽光エネルギーの助けを借りて、酸素とグルコースを合成する反応系である。これまでに光合成反応について生物学を中心とした学理的な研究が進められ、一番困難とされてきた水を光分解し、酸素を発生する触媒部位も明らかにされつつある。一方、光合成反応は水と二酸化炭素を原料として有機分子を合成できることから、この系を人工酵素・分子触媒等を基盤とし模倣することによって、二酸化炭素を光還元しメタノールや水素等の低炭素燃料に変換可能な人工光合成系の創製ができる。さらには半導体光触媒による高効率な可視光水分解も達成できつつある。本シンポジウムではソーラー燃料生成を実現する人工光合成系創製のため光触媒、光生物、光物性等の光化学がすべき役割について同じ土俵で議論することを目的とする。
プログラム
12:40-12:45 開会挨拶 天尾 豊(大阪市立大学・JSTさきがけ)
「はじめに」
座長:天尾 豊(大阪市立大学・JSTさきがけ)
12:45-13:15 招待講演 阿部 竜(京都大学)
「太陽光水素製造を目指した可視光応答型光触媒系の開発」
13:15-13:45 招待講演 橋本秀樹(大阪市立大学)
「光合成アンテナ系色素タンパク質複合体の光捕集機能の解明」
13:45-14:15 招待講演 池田 茂(大阪大学)
「ケミカルプロセスを用いる化合物薄膜太陽電池の作製」
座長:阿部 竜(京都大学)
14:15-14:45 招待講演 石谷 治(東京工業大学)
「二酸化炭素の資源化を目指したZスキーム型光触媒の開発」
14:45-15:00 招待講演 天尾 豊(大阪市立大学・JSTさきがけ)
「二酸化炭素分子変換する光増感分子−酵素複合系」
Copyright © 2013年光化学討論会 All rights reserved.