ごあいさつ

2023年光化学討論会は、9月5日(火)から7日(木)の3日間、平和記念公園内の広島国際会議場において開催させていただきます。広島での開催は、光化学討論会の長い歴史の中でも、初めてとなります。約80年前に人類で初めて原爆を経験した広島は平和の象徴として復興し、5月には広島G7サミットが開催されるまでに至っております。平和の重要性が再度問われる時代になっておりますが、この機会に是非、広島を訪問して頂き、光化学に関することのみならず、平和を感じる機会として頂ければと存じます。

光化学は、光が関わる物理・化学変化を扱う学問分野で、物理化学、無機化学、有機化学や分析化学の基礎化学から材料科学、生命科学、環境科学やエネルギー科学などの幅広い学際領域にも関わっており、現代の光化学の研究対象は多岐にわたり、かつ拡大しています。光化学討論会は、光化学に関わる研究者、技術者と学生が集い発表、討論、情報交換と交流を行う貴重な機会を提供します。今年の討論会では、一般口頭発表、ポスター発表および受賞講演に加えて、シンポジウムを開催する予定です。受賞講演には外国人のLectureship Awards受賞講演3件を含みます。例年通り、学生の口頭発表とポスター発表のうち、優れた発表に対して、優秀学生発表賞を授与します。さらに、その中でも特に優れた学生発表には、英国王立化学会(Royal Society of Chemistry, RSC) やElsevier社の国際学術誌の冠がついた賞が授与されます。学生の皆様は奮ってご応募下さい。

光化学協会はアジアの光化学の中心的な役割を担っており、光化学討論会では日本語を母語としない参加者の増加に伴い、発表の英語化を進めています。全ての発表者にはスライドやポスターを英文で作成することを強く推奨しています。また、優秀学生発表賞に応募する学生は、口頭発表は英語で行うことが必須であり、ポスター発表においても英語で発表することが推奨されています。

昨年の京都での光化学討論会では、今堀博先生を筆頭とする実行委員会の適切な配慮により、3年ぶりとなる現地開催が成功裏に終了しました。広島におきましても、引き続き感染対策を講じながら、活発な討論会を現地開催致します。

広島市は、「世界に輝く平和のまち」、「国際的に開かれた活力あるまち」、「文化が息づき豊かな人間性を育むまち」の三つの柱を掲げて、国際平和文化都市の実現に向けた取り組みが行われています。原爆ドームと厳島神社は世界遺産に登録され、世界各国から多くの訪問者を受け入れており、広島はまさしく国際都市として成長しています。平和公園は、広島市の中心地に位置し、交通アクセスもよく、宿泊施設も揃っています。安全な現地開催が実現して皆様を広島にお迎えできることを祈念しています。2024年には、石谷治先生が実行委員長を務められるInternational Conference on Photochemical Conversion and Storage of Solar Energy (IPS)も広島国際会議場で開催される予定です。

広島で初めて開催される2023年光化学討論会への多くの方々のご参加を、心よりお待ち申し上げます。

2023年光化学討論会実行委員長
安倍 学
光化学協会 討論会担当常任理事
藤塚 守