ごあいさつ

 2019年光化学討論会は、9月 10日(火)から12日(木)の3日間、名古屋大学東山キャンパスにおいて開催されます。新しい元号“令和”の年を迎え、そのスタートとなる開催でもあります。1996年に同キャンパスで開催されて以来、23年ぶりに名古屋大学での開催となります。昨年の関西学院大学での討論会では予想外に強い台風の襲来がありました。それにも拘わらず成功裏に討論会を運営いただいた昨年度の実行委員および関連各位のご努力に改めて敬意を表したいと思います。

 光化学は、物理化学、有機化学、材料化学だけでなく環境科学や生命科学まで包括する幅広い学際領域の学問です。光化学討論会は光化学協会の中心的な事業の一つであり、光化学に関連する研究者が一堂に会し、最新の研究成果を発表・議論する重要で貴重な場です。世界的にも日本が強い学問領域であり、当分野を担う光化学討論会の使命は重要です。若手研究者や学生の方の育成、そして国際化に資する活動としての使命もあり、実際に、若い方々には毎年頼もしく活躍していただいています。光化学の基礎的な学問から応用に至るまでを集中して情報交換・議論できる討論会にぜひ多くの方に参加いただきたいと思います。今回の討論会では、5会場での口頭発表、ポスター発表を行うとともに、特別シンポジウムとして「有機光化学の新展開:材料開発および反応開発」を開催致します。例年通り、学生にも口頭発表・ポスター発表をしていただき、優れた発表には、優秀学生発表賞の授与を行います。さらに、特に優れた優秀学生発表には、Royal Society of ChemistryやElsevier社の国際学術誌の冠がついた賞の授与も行います。学生の皆様は奮ってご応募いただければと思います。

 また、光化学討論会は、日本語を母語としない参加者の増加に伴い、発表の英語化を進めています。その施策の一環として、全ての発表者の皆様に、発表に用いるスライドやポスターを英文で作成することを強く推奨しています。これにより、海外からの光化学協会会員の増強や、国際的な人材育成も図っているところです。

 名古屋への海外・国内からの交通の便はとても便利で、名古屋市内は宿泊施設も充実しています。さらに名古屋大学の東山キャンパスは地下鉄名城線「名古屋大学」駅下車で会場に直接通じており、極めて容易にアクセスしていただけます。2019年光化学討論会へ奮ってご参加いただきたく、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

2019年光化学討論会実行委員長 関 隆広
光化学協会 討論会担当常任理事 石井 和之