横浜市立大学 生命ナノシステム科学研究科
特任教授
- 1982年3月
- 京都大学 大学院工学研究科石油化学専攻 博士課程修了
- 1982年11月
- カリフォルニア大学バークレイ JSPS海外特別研究員
- 1984年10月
- 分子科学研究所 理論研究系 助手
- 1991年7月
- 基礎化学研究所 主任研究員
- 1994年4月
- 東京大学 工学部応用化学科 助教授
- 1997年1月
- 東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻 教授
- 2019年4月
- 京都大学 触媒・電池元素戦略ユニット 特任教授
- 2022年4月
- 横浜市立大学 生命ナノシステム科学研究科 特任教授
「電子励起状態の量子化学」
分子の電子励起状態について、量子化学的な考え方と計算化学的なアプローチについて概説する。特に近年、現実系への応用が可能となりつつある時間依存密度汎関数法について解説し、励起状態化学への様々な具体的適用例を紹介する。
京都大学 大学院工学研究科
准教授
- 2007年3月
- 京都大学 大学院理学研究科 化学専攻 博士後期課程修了
- 2007年5月
- University of Minnesota, Postdoctoral Research Associate
- 2009年5月
- 分子科学研究所 IMSフェロー
- 2011年4月
- 分子科学研究所 日本学術振興会特別研究員(PD)
- 2013年4月
- 琉球大学 理学部 海洋自然科学科 化学系 助教
- 2018年10月
- 科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任,2022年3月まで)
- 2019年3月
- 京都大学 大学院工学研究科 分子工学専攻 准教授 現在に至る
「量子化学計算プログラムの使い方」
近年の計算機の発展に伴い、量子化学計算プログラムが気軽に使えるようになってきました。しかし、実際に使うとなると、計算手法や基底関数などの選択肢が非常に多く、どれを選ぶべきか悩むこともあると思います。本講演では、量子化学計算プログラムGaussianを例に、基礎的な基底状態の計算から、やや発展的な励起状態の計算まで幅広く使い方を解説します。
HPCシステムズ株式会社
計算化学シニアエキスパート
- 2002年3月
- 京都大学 大学院工学研究科 学位取得
- 2006年4月
- 首都大学東京(現・東京都立大学)都市教養学部 助教
- 2011年2月
- 量子化学研究協会研究所 第2部門副長
- 2012年8月
- HPCシステムズ 入社
- 2021年4月
- 同社 計算化学シニアエキスパート
Gaussianプログラム(Gaussian 03以降)の公式コントリビューター
「Reaction plus で拓く励起状態反応の探究~高効率りん光を示すチエニルジケトンの構造緩和・回転障壁~」
分子物性の研究において量子化学計算はいまや有用かつ身近なツールとなっている一方、化学反応経路や遷移状態の計算は、その重要性にも拘わらず、実験化学者にとって身近であるとはまだ言い難い。筆者らは、反応前後の分子構造から、それらを結ぶ反応経路を簡単に計算できるソフトウェア「Reaction plus」を開発・販売し、様々な反応に応用してきた。Reaction plusは、基底状態反応はもちろん、励起状態反応にも適用可能であり、本講座では、りん光性分子の基底・励起状態における構造緩和や回転障壁へ応用した計算について報告する。
京都大学 福井謙一記念研究センター
教授
- 1992年3月
- 京都大学 工学部石油化学科 卒業
- 1997年3月
- 京都大学 大学院工学研究科 分子工学専攻博士後期課程 修了 博士(工学) 取得
- 1997年4月
- 財団法人基礎化学研究所 研究員(日本学術振興会特別研究員(PD))
- 1998年1月
- 京都大学 大学院工学研究科 分子工学専攻 助手
- 2003年10月
- 文部科学省在外研究員(ベルギー王国ルーヴァンカトリック大学)(~2004年9月)
- 2004年3月
- 京都大学 福井謙一記念研究センター 助教授
- 2011年1月
- 京都大学 大学院工学研究科 分子工学専攻 准教授
- 2018年2月
- 京都大学 福井謙一記念研究センター 教授
「振電相互作用密度による光物理過程の解析と制御」
励起状態からの失活では輻射過程と無輻射過程が競合しており、例えば発光効率の向上を目指す場合、これらの光物理過程のうち、無輻射過程において重要な役割を果たす振電相互作用(電子と分子振動の相互作用)を制御することが望ましい。振電相互作用密度の概念によると、無輻射過程の支配因子の一つである振電相互作用の解析と制御することができる。本講演では、発光分子の蛍光量子収率向上、新規発光性骨格の理論設計、発光・吸収のスペクトル線形の制御などの事例について紹介する。
熊本大学 大学院自然科学教育部
准教授
- 1988年3月
- 京都大学 工学部石油化学科 卒業(指導教員:本多健一 教授)
- 1990年3月
- 京都大学 大学院工学研究科 博士前期課程(分子工学専攻)修了(指導教員:森島 績 教授)
- 1993年3月
- 京都大学 大学院工学研究科 博士後期課程(合成化学専攻)修了(指導教員:中辻 博 教授)
- 1993年4月
- 住友金属工業(株)未来技術研究所 研究員
- 1996年4月
- 熊本大学 工学部 講師(物質生命化学科)
- 2003年7月
- 熊本大学 大学院自然科学研究科 助教授/准教授(物質生命化学専攻)
- 2017年4月
- 熊本大学 大学院先端科学研究部 准教授(物質材料科学部門 生体関連材料分野) (併任)
- 1999年8月
- 文部省 在外研究員(ブルックヘブン国立研究所/イリノイ大学)(~2000年6月)
- 2007年8月
- 文部科学省研究振興局 学術調査官(~2009年7月)
- 2014年4月
- 分子科学研究所 客員准教授(~2016年3月)
- 2021年4月
- 沼津高専グリーンアンモニア研究センター 客員准教授(~現在)
「電子状態シミュレーションと電子状態インフォマティクスによる物質機能解析と機能性物質探索」
基礎化学的に興味深い物質から工業的に重要な物質まで、様々な物質の機能解析や物質探索に多種多様なコンピューティング技術や研究戦略が用いられている。本講演では、産官学のあらゆる観点から行ってきた実験研究者との共同研究事例を含め、電子状態計算の実践応用事例(特に光化学研究などにおけるモデル研究で、「電子状態シミュレーション」と呼ぶ)や、理論的概念に基づいて演者が最近提唱している「電子状態インフォマティクス」の手法と活用事例を紹介する。
九州大学 大学院理学研究院
教授
- 1989年3月
- 国際基督教大学 教養学部 卒業
- 1994年3月
- 東京大学 大学院理学系研究科 博士課程修了 (博士(理学))
- 1995年7月
- 東京工業大学 資源化学研究所 助手
- 2002年2月
- 米国ピッツバーグ大学 物理天文学科 研究員
- 2004年9月
- JST-ERATO 腰原非平衡ダイナミクスプロジェクト 研究員
- 2008年1月
- 東京工業大学 総合理工学研究科 特任准教授
- 2011年10月
- JSTさきがけ 研究員
- 2017年4月
- 九州大学 理学研究院化学部門 教授 現在に至る
「時間分解赤外分光と量子化学計算による光化学反応中間体の同定」
光化学反応では、光励起後、短時間の内に様々な中間体が生成する。これらを時系列で同定することは光化学反応を理解する上で重要である。時間分解赤外分光は、分子の指紋と呼ばれる振動スペクトルをピコ秒の時間分解能で測定できることからこのような目的に最適である。さらに近年、量子化学計算による振動スペクトルシミュレーションと比較することによって、短寿命中間体の構造や電子状態を詳細に議論できるようになった。本講演ではこのような手段を金属錯体、人工光合成系、光応答性液晶、熱活性化遅延蛍光物質などに応用した例について紹介する。